電気学会全国大会講演要旨
5-131
電気光学Kerr効果による直流油浸複合絶縁系における抵抗率特性の検討
齋藤 輝・◎仁木康平・小島寛樹・早川直樹(名古屋大学)・加藤克巳(新居浜工業高等専門学校)・大久保 仁(名古屋大学)
近年,直流(HVDC)送電が注目されているが,直流油浸電力機器内における電界分布を決定づける複合絶縁系の体積抵抗率特性は未解明な部分が多い.そこで今回,電流測定と電気光学Kerr効果(以下Kerr効果)を用いた電界測定を組み合わせることで,油浸複合系における各絶縁物の体積抵抗率の直流電界依存性を取得した.その結果,絶縁油の抵抗率は印加電圧および電界に対し増加傾向を示していることが明らかになった.一方,PBの体積抵抗率は印加電圧および電界に対し減少傾向を示すことがわかった.以上のように,Kerr効果による電界測定により直流油浸複合系における各絶縁物の体積抵抗率の電界依存性について明らかにした