電気学会全国大会講演要旨
5-132
油中における巻線モデル超音波伝搬特性の数値解析と実験的検証
◎鍛治屋 毅・丸山幸輝・中村 格・樫根健史・永田亮一(鹿児島工業高等専門学校)・小迫雅裕・匹田政幸(九州工業大学)・小出英延(日本AEパワーシステムズ)
筆者らは部分放電(PD)に伴う超音波の検出による絶縁診断手法である音響的部分放電検出法(AE法)を用いて研究を行っている。本報では、鉄製油槽内に配置したPD源に伴う超音波の、巻線モデルを介した場合における伝搬特性の基礎的検討を数値解析と実験を用いて行った。高周波成分は巻線を入れると400kHz以上の周波数成分が減衰して観測できなくなり、200kHz以下の低周波成分も減衰が見られる。これは、高周波ほど媒質界面での音響インピーダンスの違いによる音波の反射を強く受けるためと解釈される。この巻線モデルの挿入に対する高周波成分の減衰について、数値解析結果は実験結果に比較して少なく得られる。