電気学会全国大会講演要旨
5-158
三次元動磁界計算に基づく片側式リニア誘導モータの左右変位時の発生力・インピーダンス変化の一検討
◎山元雄太・Van Cuong Ninh・古関隆章(東京大学)
近年、建設コスト低減の観点からリニア誘導モータを利用した小断面地下鉄が各地で導入されているが、実際の都市軌道交通における運用の中で生じる一次側の左右変位などの従来手法のような二次元解析では扱えない現象による特性の悪化が指摘されている。しかし、LIM特有の直線型という制約から実験が難しく、また、本質的に三次元解析を伴い、計算負荷が膨大となるため、この問題に対して報告された例は少ない。そこで、本稿では、一検討として比較的小さい計算負荷で開領域問題に適した積分方程式法に基づく磁界解析技術を援用し、左右変位時に推力低下と左右力が案内力として働き一種の安定化力として作用していること解析的/定量的に示す。