電気学会全国大会講演要旨
7-044
都道府県別データを用いた住宅用太陽光発電の普及に関する分析
○遠藤栄一(産業技術総合研究所)
本研究は,わが国における住宅用太陽光発電に着目し,その都道府県別の普及および経済性に関する1994年度〜2010年度の経年データを分析し,普及要因を考察している。普及の程度をあらわす従属変数を年間設置率とし,独立変数として,まず経済性をとりあげ,初期投資と発電収益とを一括して扱えることから,投資回収期間を採用している。年間設置率は投資回収期間を変数とする指数関数であらわされるものとし,対数変換して年度ごとに回帰直線の回帰係数と定数項とを求めている。回帰直線の傾きは,初期投資より都道府県ごとの発電収益の差に基づいており,定数項は,経済性以外の要因,隣人効果に対応するとしている。