電気学会全国大会講演要旨
7-085
IEC 61083-4 TDG 短時間交流電圧・電流波形の同定
◎才川友也・里 周二(宇都宮大学)・西村誠介・清水博幸(日本工業大学)・岡本吉史(宇都宮大学)
交流・直流電圧・電流波形のディジタル記録から波形パラメータの同定に用いられるソフトウェアに関する規格IEC 61083-4(1)の制定に関する作業が現在進められている。IEC 61083-4にはTDG (Test Data Generator)と呼ばれるソフトウェアが付属し,電圧・電流試験で記録される典型的な波形を発生することができる。今後,発生される波形パラメータの標準値や許容裕度などがIEC 61083-4に記述され,ソフトウェアの性能を評価することができるようになるであろうが,現時点ではまだ準備段階である。 しかし,TDGが発生する波形の種類についてはIEC 61083-4を審議する世界各国のメンバーの間でほぼ合意がとれており,今後大きな変更はないものと考えられる。 そこで,筆者らはこのTDGが発生する波形のうち取り扱いが最も複雑で困難と考えられる短時間交流波形(主に,電流遮断試験で記録される)に的を絞り,ディジタル記録波形から原波形を復元するアルゴリズムを開発した。