電気学会全国大会講演要旨
7-091
FDTD法による変電所用避雷器各部の電界解析
重見賢太・馬場吉弘・長岡直人・雨谷昭弘(同志社大学)・○中島昌俊(日本AEパワーシステムズ)
変電所には,過電圧対策の要として,酸化亜鉛素子(ZnO)を用いた避雷器が設置されている。変電所用避雷器は,メートル級の大きさを有するため,急峻な雷サージ過電圧が加わった場合,避雷器の高圧–低圧端子間が完全に導通するまでの間は,複雑な過渡電界分布となっている可能性がある。場合によっては,特定の箇所の特定の方向の電界が極めて高くなり,そこに流れる電流により,局所過熱が生じてしまう可能性がある。また,避雷器表面のがい子での部分放電の発生により,表面部分の電界が乱され,径方向にも高い電界が局所的に発生する可能性もある。本論文では,予備的な検討として,避雷器の動特性を無視したモデルを対象に,インパルス電圧印加時の2種類の避雷器各部の電界をFDTD法により解析したので報告する。