電気学会全国大会講演要旨
1-097
真空中交流部分放電における熱処理アルミナ上の帯電形成・進展特性
◎仲田祐希・小島寛樹・花井正広・浅利直紀・塩入 哲・松尾和宏・早川直樹(名古屋大学)
真空中のアルミナ絶縁物を含む電極系の交流電圧印加時には、アルミナ絶縁物沿面に部分放電が発生し、その絶縁物沿面における放電の進展には、絶縁物の表面状態が強く影響することが分かっている。そこで、アルミナに大気中で熱処理を加えた場合の真空中絶縁物上の帯電形成と進展について、発光像および帯電電位の推移により未処理のアルミナと比較し考察した。絶縁物上の帯電電位に着目すると未処理のアルミナに対し熱処理アルミナは飽和傾向にあることがわかった。これは、熱処理によってアルミナの酸素欠陥が低減され、二次電子がアルミナ表面上でトラップされにくくなり、帯電が抑制されたことを意味していると考えられる。