電気学会全国大会講演要旨
1-098
真空中不平等電界下におけるコンディショニング進展の昇圧方法依存性
大竹泰智・◎高橋達也・小島寛樹(名古屋大学)・長谷川光佑・斉藤 仁・榊 正幸(明電舎)・早川直樹(名古屋大学)
真空中の耐電圧を向上させるインパルスコンディショニングの現象解明・最適化が重要である.本論文では,昇圧方法がコンディショニング進展に与える影響について実験的検証を行った.昇降法と,同一電圧を3回印加しても絶縁破壊(BD)に至らない場合に昇圧する3回印加法によりコンディショニングを施した結果,3回印加法のほうが飽和電圧が低くなった.3回印加法では低破壊確率である低電圧において多くのBDを生じ,低電圧のBDではコンディショニング効果が小さいため,低い電圧でコンディショニング飽和に至ったと考えられる.以上の結果から,破壊確率分布とコンディショニングに相関関係があることを明らかにした.