電気学会全国大会講演要旨
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赤外線二次元ロックインアンプを用いた建造物外壁の非破壊診断
◎齋藤壮志・新海直人・田中康寛(東京都市大学)・落合 啓・前野 恭(情報通信研究機構)
東日本大震災により東北地方を中心とした地域が被災し、多数の建造物が全壊・半壊したことに加え、外見からは判断できない亀裂等のダメージを負った建造物が多数存在し、それらのダメージを原因とした建造物の劣化の促進や余震による建造物等の倒壊が懸念されている。そこで、劣化状態を未然に発見することができる劣化診断技術が求められている。我々は、赤外線カメラを用いた温度分布計測に基づく劣化診断法に二次元ロックインアンプ処理を適用することで、新たな非破壊検査システムを開発した。本システムの効果を実証するために実際の建造物の外壁を測定する実証試験を行なった結果、建造物内部の状態を把握できることがわかった。