電気学会全国大会講演要旨
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低電力コロナ放電による電気流体力学効果
◎水野良典・ブラジャンマリウス・清水一男(静岡大学)
本研究では、ギャップ長が5.7mmの針対平板電極構造において5kV以下の低電圧・低電力コロナ放電による可動部のない送風機構の検証を行った。電圧が 5kV のとき、正コロナの電流・電力はそれぞれ3.3μA,、17mW であり、負コロナはそれぞれ11μA、55mW であった。同電圧の場合、負コロナの電流・電力は正コロナの3〜4倍であった。そして、電圧が5kVの場合、正コロナ・負コロナによる誘起流速度はそれぞれ約 1m/s と 2m/sであった。同電流の場合、正コロナ又は負コロナによる誘起流速度はおおよそ同じであった。そして、針電極先端におけるコロナの進展により実質的なギャップ長が短くなるために誘起流速度の飽和傾向が認められた。