電気学会全国大会講演要旨
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電源回路におけるEMC評価のための電流分布推定法の精度向上に関する検討
◎山下将卓・髙橋康人・藤原耕二(同志社大学)
近年,省エネルギーへの関心の高まりから,インバータ電源を使用する機器が増加している.電源回路のノイズについて,CISPR規格では9 kHzから規制されており,IH調理器具等の数十kHzで駆動する電源回路のEMC対策が問題となっている.インバータ電源回路は,大電流を扱うため配線幅が広く,電流の局在的な流れが発生する.それが伝導・放射ノイズ,発熱の原因となる可能性が指摘されている.しかし,現在一般的に使用される抵抗挿入やクランプメータといった電流測定法では,電流分布を把握することはできない.そこで本稿では,近傍磁界測定による非浸食な電流分布推定法[1]の実用化を目指し,端部誤差に着目した精度向上について検討した.