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周波数分散性を考慮した極性反転パルスの伝搬解析
◎佐伯侑磨・尾崎良太郎・門脇一則(愛媛大学)
ナノ秒の立ち上がりをもつ極性反転パルスは絶縁試験、オゾン生成、排ガス処理などの実験に活用できる。極性反転パルスの伝搬は分布定数回路の問題として扱うことができるが、表皮効果などの周波数分散を含んだ回路の取り扱いは困難になる。また、数値解析の視点からは、一般的な数値計算では、パルスの急峻な立ち上がりを再現することが難しい。しかしながら、次世代のサブナノ秒パルス発生装置などを実現するためには、理論解析によるアプローチも重要である。そこで、我々は、極性反転パルスを定量的に評価するために高精度の差分計算法であるCIP(Cubic Interpolated Profile)法に周波数分散を持つ媒質を取り扱うRC(Recursive Convolution)法を取り入れて計算することを試みた。