電気学会全国大会講演要旨
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マイクロギャップリアクタを用いたパルス電界による酵母の代謝変化の推定
◎香野健太郎・白井直機・内田 諭・杤久保文嘉・和田圭二(首都大学東京)
最近、生体応答の電気的操作法として、パルス電界処理が注目されている。本手法では、印加周波数成分を変化させることで、異なる細胞構成部位に電界を作用させ、構造変化及び機能発現を誘起することが可能である。しかしながら、パルス数や入射エネルギーといった制御条件の最適化は十分になされていない。ゆえに、各条件における微生物の代謝状態を定量的に整理する必要がある。これまでに筆者らは、マイクロギャップリアクタを用いた低電圧パルス電界処理を行ってきた。本報告では、上記リアクタを用いた低電圧、低電力下における酵母の代謝変動を検討するとともに、酵母の膜損傷度及び生殖能力におけるパルス幅依存性を精査した。