電気学会全国大会講演要旨
2-002
窒素イオン照射を用いたPTFEの表面改質-接着力に及ぼす表面状態の検討-
◎生田海都・岩尾 徹・湯本雅恵(東京都市大学)
PTFE(Poly Tetra Fluoro Ethylene)は低誘電特性,耐熱性を有するため高周波用プリント基板に適している。しかし,PTFEは接着力が乏しいため表面処理が必要となる。表面処理による接着力の向上方法として,薬品法が主流であるが,人体への影響と廃液の問題が懸念されている。そのため,代替案としてプラズマを用いた表面処理法が望まれている。本報告では窒素イオン照射を用いてPTFEの表面改質を行った。処理後の表面状態をXPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy)によって分析したところ,処理を施すほど未処理に近づく結果が得られた。しかし,処理によって活性化が得られなくなることは考えにくいために,その活性化を確認することを目的として反応性の高い銀を蒸着させ活性化を確認した。