電気学会全国大会講演要旨
2-028
高電界中における単一のカーボンナノチューブ凝集体からのフィラメント伸長
◎濱田貴之・刀根弘明・中野道彦・末廣純也(九州大学)
近年、高分子材料にカーボンナノチューブ(CNT)を添加し、電界印加などによりCNTを配向させて、その電気的特性などを向上させる研究が活発に行われている。筆者らは、電界を用いてCNT を配向させる方法に着目し、CNT/Epoxyナノコンポジットフィルムの作製に取り組んできた。樹脂中のCNTは分散性が悪く粒子状の凝集体を形成する事が知られているが、筆者らはCNT凝集体などの粒子状の炭素がCNTの静電配向に影響を与えていると考えた。本研究では、CNT/エポキシ混合樹脂から個々のCNT凝集体を取り出し、電界を印加した時の挙動を詳細に観察し、観察結果について電界計算シミュレーションを用いた考察を行った。