電気学会全国大会講演要旨
2-038
簡易型McKeown電極系を用いた薄いPENフィルムの絶縁破壊試験法に関する検討Ⅲ
◎若狭和成・Arif Mohd・川島朋裕・村上義信・長尾雅行(豊橋技術科学大学)・中西貴之(帝人デュポンフィルム)
ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムは、優れた耐熱性、電気絶縁性等を有するため、コンデンサ等に広く使用されている。また、機器の小型化に伴い、数μmの薄い膜厚のフィルムが用いられ始めている。これまで筆者らは、薄いPENフィルムの絶縁破壊特性を把握するため、熱収縮等の影響を極力排除し、作製も簡単な簡易型McKeown電極系Ⅰ型を開発した。しかし、試料厚さが2 μm 程度では試料の取り扱いが極端に難しく、絶縁破壊の強さ(Fb)の測定値にばらつきが生じていた。本論文ではこの問題を解決し、膜厚2 μmのPENフィルムにおける直流及び交流Fbの高温下における安定した試験法について検討したので報告する。