各種電力機器または電気機器の更なる小型化・高信頼性度化のためには、電気絶縁部における実用的な部分放電開始特性を明らかにすることが重要である。本研究室では、これまで各種環境要因が部分放電特性に及ぼす影響の調査を行ってきたが、実験データのばらつきが問題となっていた。そこで本研究では、ばらつきの要因の一つと考えられる放電後の帯電が部分放電開始電圧（PDIV）に与える影響についてこれまで調査を行い、PDIVが試料表面の帯電量に合わせ増減することを確認した。今回は、帯電の分布や極性がPDIVに与える影響について調査を行ったので報告する。