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磁気力顕微鏡によるコプレーナウェーブガイド上で発生する直流磁界測定
遠藤 恭・◎大西真輝・荒井 薫・山口正洋(東北大学)
磁気力顕微鏡(MFM)は,試料から発生する漏洩磁界を,MFM探針で検出することにより,試料の磁気特性を簡便かつ高感度に測定できる手法である.その一方で,試料の磁界強度を定量的に算出することは困難である.本稿では,コプレーナウェーブガイド上で発生する直流磁界の強度の定量的な評価を目的として,MFM探針の振動振幅値と位相を測定し,それらの結果から磁界強度を算出した.測定結果から単磁極近似を用いて算出した磁界強度はアンペールの法則より算出した磁界強度とほぼ同程度となった.このことから,MFMによって直流磁界の検出が可能であり,その磁界強度を定量評価できることがわかった.