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等方性Nd-Fe-B/α-Fe系ナノコンポジット厚膜磁石の諸特性に及ぼすレーザ照射条件の影響
◎藤山賢二・本村浩介・柳井武志・中野正基・福永博俊(長崎大学)
本研究室では,「高トルクを有するシリンダ型小型モータ」への搭載を目的とし,PLD法を用いて400 kA/m程度の保磁力を維持しつつ,0.9 T程度の比較的高い残留磁化を有する等方性磁石膜の作製を試みてきたが,0.8 T以上の残留磁化は得られなかった。そのような状況において我々は,原因として考えられるドロップレット発生を抑制するため,レーザ照射径の変化によるドロップレット低減に着目した。本稿では,1 mm以下の小さなレーザスポット径を用いた手法(Method A)により,ナノコンポジット組成を持つ試料を作製すると共に,比較的大きなスポット径(3mm程度)を起源としドロプレットを発生させる上記の手法(Method B)により作製した試料の特性と比較検討した。その結果,Method Aで作製した試料の磁気特性はMethod Bを超える値を示すと共に,上記の小型モータへの応用に必要な値を得られたので報告する。