電気学会全国大会講演要旨
2-149
Nd-Fe-B系熱間加工磁石の微細組織が磁気特性に及ぼす影響の計算機解析
◎磯部晋平・堀 亮祐・柳井武志・中野正基・福永博俊(長崎大学)・加藤龍太郎・中澤義行(本田技術研究所)
Nd-Fe-B磁石は高い(BH)max値を有する磁石であるが、その保磁力はNd2Fe14Bの異方性磁界に比べ低い値に留まっている。更なる保磁力改善のためには、低保磁力の原因を明確にすることが必要である。低保磁力の原因として、結晶粒界の非磁性相がもたらす局所反磁界の影響などが挙げられる。我々は、複数のNd2Fe14B粒子に接する非磁性相(以後、三重点相と呼ぶ)が保磁力に与える影響に着目した。三重点相の大きさを変化させて、マイクロマグネティクス理論に基づく計算機解析により磁化反転過程を計算した。本稿では、その結果について報告する。