電気学会全国大会講演要旨
3-052
Kinectを用いたCOG位置・軌跡の測定に関する検討
○稲垣 潤・春名弘一・昆 恵介・岡崎哲夫・本郷節之(北海道工業大学)
脳血管障害等を原因とする中枢神経疾患患者の歩行速度の低下や安定性の欠如といった問題は,身体合成重心(COG)のエネルギー変換の不足がその特徴として挙げられる。従って,リハビリテーションの評価ではエネルギーコストを評価基準とすることが有用であるが,現状では大規模かつ高価な三次元動作解析装置を用いるほかなく,医療機関への導入は進んでいない。そのため医療関係者の経験や勘といった主観的評価に頼らざるを得ないのが現状である。 この問題を解決するため,本研究ではKinectを用いることにより安価でコンパクトなリハビリテーション支援システムを構築することで,主観的評価に終始していたリハビリテーションの評価を客観的なものにすることを目標とする。本稿ではその第一段階として,Kinectで得られた各部位の三次元座標からCOGの位置および軌跡を算出した結果を報告する。