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分子インプリントポリマーを利用した蛍光マイクロ粒子による匂いの可視化
○岩田和也・横山諒平・今橋理宏・劉 傳軍・林 健司(九州大学)
本研究では,匂いの空間情報を検知するために,蛍光を用いた匂いイメージセンサの開発を目指している.蛍光色素は,匂い分子と近接することで相互作用が起こり,エネルギーの授受が生じる.その現象に伴い,蛍光の強度やスペクトルが変化し,その蛍光変化を用いることで匂いの検知ができる.これまでに,アクリル樹脂を蛍光色素で染色した微粒子状の蛍光プローブと,冷却型CCD カメラによる画像撮影により光学的手法を用いた匂い物質の検出が可能であることを明らかにした.今回,分子インプリントポリマーを用い,分子認識能を持たせることで蛍光プローブの高機能化を目指した.その結果,匂い検知に分子選択性を持たせることが可能となった.