3-105
昆虫の嗅覚受容体を用いた匂いセンサの応答解析
◎柿崎三姫・鈴木良宜・中本高道(東京工業大学)・神崎亮平・光野秀文(東京大学)
様々な匂いセンサが研究されているが,昆虫の嗅覚受容体をセンサ素子として用いることで生物と同じ特性を持って優れた識別能力を有する匂いセンサの実現が期待されている.嗅覚受容体及びカルシウム感受性蛍光タンパク質GCaMP3を発現した細胞(ヨトウガ培養細胞Sf21)に匂い物質を滴下すると,細胞外のCa2+が細胞内に流入し,蛍光強度が増加する.蛍光強度の変化量は匂い物質の濃度に依存するので,その変化量を検出することで匂い物質濃度の測定を行う.細胞からの蛍光を画像データとして得,画像処理を施すことによって蛍光強度の変化を計算する.画像処理を行うことで蛍光を発している細胞のみの輝度を測定できることを確認した.