電気学会全国大会講演要旨
4-006
デッドタイムに起因する電圧誤差を補償する電圧補正量の演算法
◎萬年智介・藤田英明(東京工業大学)
半導体電力変換器のスイッチング周波数の上昇やスイッチングリプルフィルタの小型化によって、電圧形変換器のデッドタイムに起因する電圧誤差の影響が増大する傾向にある。 著者らの報告したターンオフ電流推定を用いた新しい補償法は、推定値から演算した電圧誤差を補正量とするため、実際のターンオフ電流は推定値から変化する。このため、演算した電圧誤差と実際の電圧誤差の間に差を生じ、若干の電圧誤差が残留していた。本論文では、デッドタイムに起因する電圧誤差と誤差を補償する補正量の関係を解析し、補償後の電圧誤差と補正量が一致する補償法を提案した。提案法は、より高精度な補償が可能であることをシミュレーションによって確認した。