電気学会全国大会講演要旨
4-056
5レベルインバータの直流部電圧バランス制御
◎原田 卓・川村正英・高橋正明・崎元謙一・進藤裕司(川崎重工業)
本稿では、ダイオードクランプ形単相3レベルHブリッジインバータを基本ユニットとした5レベルインバータによる大型電動機の駆動システムをとりあげる。低速域で高出力が必要なダイレクトインバータシステムにマルチレベルインバータを適用した場合、PD (Phase Disposition) 方式では線間電圧の歪みを最も低減できる一方、インバータユニット内の各ブリッジでスイッチング回数が異なり、直流電圧のアンバランスが生じやすいことが問題であった。 本稿では、PD方式のキャリアである三角波を一定の条件下で入れ替えることで、PD方式で生じやすい直流電圧のアンバランスを抑制する有効な手段を報告する。