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周波数領域での摩擦補償フィルタを用いたバックドライバビリティの向上
◎宮城貴己・桂 誠一郎(慶應義塾大学)
ロボットシステムの活躍の場は急速に拡大しており,中でも遠隔操作技術を用いて人間の動作を拡張させる研究が盛んに行われている。人間と直接的に接触するシステムにおいては,操作性や遠隔との透明性の観点から高いバックドライバビリティが求められる。
そこで本稿では,システム摩擦の周波数特性に着目したフィルタ設計に基づく,高バックドライバビリティを実現する手法を提案する。取得した摩擦力の情報の特徴を考慮した補償フィルタを直接設計するため,特定の摩擦モデル等を利用した煩雑な設計手順を必要としない。提案手法により,操作の妨げとなる摩擦を取り除くことが可能となる。シャフトモータを用いて手法の有効性を確認した。