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睡眠時無呼吸症候群のためのCPAP制御
◎海老沢啓太・森 泰親(首都大学東京)
近年,睡眠時の呼吸障害が安全管理の面から社会的に関心をもたれるようになってきており,その中でも代表的な呼吸障害として睡眠時無呼吸症候群がある.この病状の一般的な治療法としてCPAP(Continuous Positive Airway Pressure)治療があるが,この治療の目的は上気道に空気を送り,一定の持続陽圧をかけることで気道の閉塞を防ぐことである.そこで本稿では,CPAPの制御の現状を知るため,制御手法の調査を行った結果について報告する.制御手法を調査した結果,制御系はフィードフォワードとPIフィードバックを組み合わせた2自由度制御器で構成されており,現状のCPAP制御は患者の呼吸を補助する制御ではないため,患者に不快感を与えていることがわかった.