電気学会全国大会講演要旨
4-218
EV・HEV電気駆動系の規格化の可能性について-多相モータの検討結果-
◎村瀬寛弥・稲熊幸雄・大澤文明・山田 靖(大同大学)・佐々木正一(慶応大学)
現在のEV・HEVの電気駆動系は各車種専用の要素を使用しているが、更なるコスト低減には、電池やインバータ等の要素の規格化(図1)が有効と考える。また、この考え方であれば、故障時のバックアップに対しても有効な手段になる。電池とインバータの規格化は同一要素を並列接続することで、達成できる。しかし、モータに関しては規格化モータを単に直列接続するのでは搭載が難しい。 本研究では、規格化に適したモータ構成の提案を目的としている。搭載性を考慮して外枠は出力に合わせるとする。各インバータが出力を分担できるように、巻線の相数を増やす。この構成によって、出力の分担化を可能にするとともに、巻き線等の故障時のバックアップも可能にする。 EV、HEV用途での多相PMモータについては実例が少なく、不明な点が多い。本研究は第1ステップの研究として3相と6相モータによって多相化の基本性能の違いについて計算機シミュレーションをベースに検討した。