5-072
交流アンペール式磁気浮上搬送装置における励磁電流調整によるアンペール力の増大
○佐藤太一・大路貴久・飴井賢治・作井正昭(富山大学)
非磁性金属薄板に対する磁気浮上力として,従来の誘導反発力に加え,薄板内の渦電流と外部磁束との外積によるアンペール力を与える交流アンペール式磁気浮上搬送装置を筆者らは提案してきた。アンペール力を薄板に効果的に与えるためには薄板内の渦電流の位相と外部磁束の位相を一致させる必要があり,同時にアンペール力の生成にかかる電力を減じたい。本稿では,アンペール力発生用電磁石の励磁電流振幅を調整する際に生じる現象に基づいて,省電力運転かつ浮上力の増大を試みた。その結果,アンペール力発生にかかる電力が大幅に低減(約1/4)され,同時にアンペール力による浮上高が僅かに増大するという傾向が見られた。