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高速走行に適したオーバラップ構造の検討
◎半田恵一・清水政利(鉄道総合技術研究所)
オーバラップ箇所におけるトロリ線の引上げ可能高さは,トロリ線の線密度,張力,引上開始点からの距離で決まるが,近年,波動伝播速度向上のため,軽量のトロリ線(CS110,PHC110等)を高張力(19.6kN)で使用する電車線構造の採用が広がっている。軽量トロリ線では,標準のトロリ線の引上高さ350mm,450mmに対して引上げ可能高さが低くなる。このため,適切な構成が困難になりつつあり,集電特性への影響も考えられる。今後の速度向上の対策として,更なる高張力化も予想されるため,集電特性を考慮し,引上げ高さを縮小可能な構造としたオーバラップを検討した。