電気学会全国大会講演要旨
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熱伝導シミュレーションを用いたアークによるき電吊架線断線現象の検証
○松本 晃・植松正次・山本浩志(東日本旅客鉄道)
アークによるき電吊架線の断線現象について熱伝導シミュレーションを行い,2012年度の断線試験結果と比較した。シミュレーションの結果は試験より断線時間が短くなる傾向となった。これは、断線試験ではアークが必ずしも断線点付近に留まらないことからアークエネルギーが分散したためと考えられる。一方,断線に使われるエネルギーは、2012年度研究の推測のとおりアーク電流や断線時間に関わらずほぼ一定と考えられる。しかし、断線時間が長くなるにつれ空中や電線末端へ流出するエネルギーが増加するため電線に注入される累積エネルギーは増加する。また、アークが一点に固着した場合,100[A]ではほぼ断線せず2,000[A]では最短1[s]程度で断線に至るという結果を得た。