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塩害区間における架線金具への影響について
○田中 誠(東日本旅客鉄道)
平成22年12月4日東北新幹線八戸・新青森間が開業した。海岸に近接している青森地区では、過去の塩害による架線金具の腐食損傷や吊架線断線が発生し列車運行に多大な影響を及ぼした経緯がある。したがって設備を保守・管理する上では当該地区を「塩害を考慮すべき区間」と設定して特段の注意を払う必要があった。しかし新幹線開業にあたり設備のどの部分、どの区間において塩害の影響を考慮すべきかの指針・指標が無い現状であった。そこで、今回は東北新幹線八戸・新青森間において電車線路設備に対する塩害の影響を把握し、今後の保全周期の指標を定めるための検証を実施したので、その内容について報告する。