電気学会全国大会講演要旨
5-158
SMES応用を想定したYBCOコイルにおける常電導転移検出法
◎池田愛花・荒川一誠・中田恵理香・南 克彦・王 旭東・石山敦士(早稲田大学)・植田浩史(大阪大学)・渡部智則・長屋重夫(中部電力)
高温超電導コイルにおいて局所的な常電導転移が発生した場合,従来の電圧監視法では常電導転移検出が困難である。これに対して,我々はSMES用のkA級集合導体内の電流転流を監視することにより,局所的な常電導転移の検出が可能であることを示してきた。今回は,実応用を想定して,導体内電流転流現象の具体的な検出法について、実験と解析に基づく検討を行った。 定常状態の電流合計値に対する各線材の電流配分割合をαとすると、局所的な常電導転移に伴い電流転流が発生したとき各線電流のαは変化する。このαの変化をLabVIEWを用いて自動的に検知し, それを常電導転移が検出された時間とした。実験結果より、この電流転流検出法は局所的な常電導転移を早期に検出できる方法として有効であることが示された。