電気学会全国大会講演要旨
5-207
電力用変圧器の現地改修(その5)-油浸された絶縁物の吸湿特性-
◎増田達哉・伊串和晃・高橋 誠(愛知電機)・西岡孝則・緒方研介・高橋一嘉(中部電力)
変電所で運転中の大形変圧器の巻線や鉄心等が故障した場合,迅速に復旧するためには現地改修が有効な手段と考えられ,その技術確立が期待されている。 変圧器の現地改修では,巻線等に使用されている油浸された絶縁物が長時間大気にさらされ,吸湿する可能性がある。絶縁物は吸湿により絶縁耐力が低下するため,絶縁物の水分除去として真空引きや熱油循環等の作業が必要となる場合もある。このため,絶縁物の気中暴露可能時間を正確に把握し,適切な水分除去を確実に行うための品質管理基準を設定することが必要である。 本論文では,現地改修時の品質管理基準として気中暴露時間の設定に必要な絶縁物の吸湿特性について,実験により明らかにしたので,その結果を報告する。