電気学会全国大会講演要旨
5-213
温度補償素子を用いた精度0.2%の光CT
○佐々木欣一・高橋正雄・平田幸久(東芝)
ファラデー効果を利用した光電流センサ(光CT;Current Transformer)は、鉄心巻線型CTと比較して小型・軽量、絶縁性や耐ノイズ性に優れ、特にSagnac干渉型光CTは直流計測も可能であり、電力・産業向けに製品化が進んでいる。しかし、センサファイバのベルデ定数の温度依存性(石英材で約+0.7%/100℃の感度変化に相当)が高精度化の課題となる。今回、光CTの一部の消光比を温度に対して制御することで、上記の温度依存性を補償できる温度補償素子を開発し、光CTへの適用で、国際規格IEC 60044-8 Class 0.2S(精度0.2%)が達成できたため、その結果を報告する。