電気学会全国大会講演要旨
5-214
マルチ小型ループセンサを用いた部分放電源の方向同定
◎稲冨篤志・巻木翔平・小迫雅裕・匹田政幸(九州工業大学)・梅村時博・飯田和生(三重大学)・中村勇介・広瀬達也(東芝)・前田照彦・東山雅一(東芝産業機器システム)
固体絶縁を採用しているモールド機器の内部では、剥離やボイドなどの予期せぬ欠陥の存在によって、絶縁性能の低下の恐れがある。しかし、微小欠陥の検出技術はまだ確立されていない。それらの微小欠陥の早期検出が重要であり、その有望な検出法が部分放電(Partial discharge: PD)測定である。本研究では、PD放射電磁波を用いた高精度な位置標定技術を検討している。本報では、現場での設置の容易さなどの観点から作成したループセンサを一定間隔に固定したマルチ小型ループセンサを用いて一方向から電磁波信号を取得し、PD源の方向同定をした。その結果、誤差角度約±25°でPD源の方向が同定できることがわかった。