現在電力系統の過渡安定度解析において一般的に用いられているY法などの手法ではタービン・発電機の動揺方程式をタービンと発電機を一体の慣性モーメントとして取り扱い計算を行っている。しかし実際には発電機とタービンは各々の慣性モーメントを持っており、各タービン間及びタービン・発電機間の軸にねじれが生じる。 本稿では発電機のモデルとして慣性モーメントをタービン・発電機で一体とするモデルを用いたケースと、タービンの各ローター・発電機ローターを別個の慣性モーメントとして取り扱いそれらをねじりばねで繋いだモデルを用いたケースで発電機の内部相差角波形及び臨界事故除去時間に有意な差異が生じるかどうかの検証を行った。