太陽光発電の大量導入による太陽光発電変動量の増加が変電所の設備対策に与える影響が懸念されている。具体的には，晴天時においては太陽光発電量が多いため，変電所負荷はエリア需要より低い。しかし，晴天時から曇りに移行する際に太陽光発電量は減少するがエリア需要に大きな変動はないため，変電所負荷が増加することが想定される。本稿ではその変動量を加味した上で，分枝限定法を用いて20年間の変電所増強計画の経済的な最適化を行う。保守コスト，増強コスト，信頼度コストの合計を評価関数とし，提案法を用いることにより大幅なコスト削減の達成を目指す。最後にシミュレーションにより本研究の有用性を確認する。