離島独立型系統へ太陽光発電設備（PV）を大量導入した場合に，PVが実系統へ与える影響を把握するとともに，蓄電池による系統安定化効果の検証を行うため，系統規模約55,000kWの宮古島に定格4,000kWのPVおよび定格4,000kWのNaS電池を設置し，実証研究を行っている。 本論文では，NaS電池の充放電によりPV出力変動幅および変動速度を設定値内に抑制する「ΔP制御」と，任意に設定された周波数変動-出力特性に沿ってNaS電池の充放電を行うことで周波数変動を抑制する「ΔF制御」を組合せた実証試験について報告している。試験結果より，周波数変動の短周期成分をΔF制御，中周期成分をΔP制御で抑制することで，個別制御時と比較して周波数変動を低減できることを確認した。