電気学会全国大会講演要旨
6-149
センサ計測誤差を活用した配電系統状態推定の重み決定手法の検討
柴丸 昇・石川文雄・阿部修也(中国電力)・◎中谷正親・山根憲一郎・渡辺雅浩(日立製作所)
配電系統の電圧,電流などの状態を高精度に推定することは配電系統の効率的な運用や設備コスト低減の観点から重要であり,従来から配電系統向け重み付き最小二乗法状態推定の検討が進められている。しかし,実際の配電系統で電圧,電流などの状態の真値を計測するには高精度なセンサが必要であり,様々な場所で状態推定の推定誤差を評価することは困難であった。そのため,推定誤差の最小化という観点から最適な重み係数を検討した例は無い。そこで本稿では,センサ固有の計測誤差情報を活用した状態推定の重み係数の決定アルゴリズムを提案した。実際の配電系統を対象とした効果検証によって電圧推定誤差の評価指標15.4V以下を得た。