電気学会全国大会講演要旨
6-194
PV予測を活用したGrid EMSの基礎検討
◎芳澤信哉・本間隼人・藤本 悠・若尾真治・林 泰弘(早稲田大学)
配電系統のエネルギー管理(Grid EMS : Grid Energy Management System)は,適正電圧の維持を行う上で非常に重要な役割を担っている。現在の配電系統の電圧制御は,主に電圧制御機器のタップ制御により行われているが,これらの電圧制御方式は電力潮流が配電用変電所から需要家への一方向であることを前提としているため,太陽光発電(PV : Photovoltaic)が大量導入された場合には逆潮流による電圧上昇など適正電圧維持の困難化が懸念されている。一方,センサ内蔵開閉器やスマートメータなどの電力を計測できる機器の導入も進められており,こうした計測情報を活用したエネルギー管理が今後は重要となってくる。 そこで本研究では,実測情報を活用したGrid EMSの一つとして予測・運用・制御の一貫したGrid EMSを提案し,数値シミュレーションによりその有用性を確認する。