電気学会全国大会講演要旨
6-251
複母線ループ電流開閉用断路器のサンプリング調査(その2)シャフトシール劣化調査
○川村 健・伊藤保則・高橋一嘉(中部電力)・川田牧子・福島助三・伊東啓太(三菱電機)
電力機器の高経年化が進む中,保全技術の確立,適切な時期における更新計画の策定が重要な課題となっている。ガス遮断器については,これまでの研究により,Oリング,ガス中摺動部およびガス中グリースなどの劣化が寿命決定要因となることが報告されている。一方,GIS用断路器では,内部開放点検による機器の状態確認や機器解体による劣化調査の例が少ないこともあり,劣化プロセスなどの事象が的確に把握できていないのが実情である。そこで,筆者らは,275 kV GISで比較的多数回動作を行った複母線ループ電流開閉仕様付の断路器(経年31年,動作回数900回程度)の劣化調査を行った。本論文では操作装置の駆動力を断路器本体に伝達し,ガス・気中の気密部に設置しているシャフトシールの劣化状況について報告する。