電気学会全国大会講演要旨
6-299
高分子板を具備した消弧板配置空間における直流アーク遮断過程での発生電圧
◎伊藤丈博・横水康伸・松村年郎(名古屋大学)・松尾和宏・丹羽芳充・坂口 亙(東芝)
低圧・高圧直流システムでは,開閉保護装置として気中遮断器が用いられている。一部の気中遮断器では,アークシュートを具備し,多数枚の消弧板を配置している。直流を限流遮断するには,消弧板空間での発生電圧を高めることが重要である。 本稿では,発生電圧を上昇させることを目的として,消弧板間隙に高分子板(PTFE,PC)を設置した。実験用気中アーク遮断装置に対して,DC800AおよびDC2,400Aの遮断責務を課した。 DC2,400Aにおいて,未設置時の発生電圧は約320〜350Vであった。ここで,PTFE板設置時には約380〜420V,PC板設置時には約460Vまで発生電圧を高めることができた。