電気学会全国大会講演要旨
7-017
指数平滑法を用いた水素貯蔵分散型電源システムの電力平滑化手法の改良
◎岡田成平・髙橋明子・今井 純・舩曳繁之(岡山大学)
現在,環境問題の観点から太陽電池(PV:Photovoltaic)システムの導入が進んでいる。しかし,PV発電電力は天候に影響を受け急峻に変動する。このためPV発電余剰電力を電力系統に逆潮流した場合,電圧適正範囲を逸脱する恐れがある。 この問題を解決するためPVシステムに,燃料電池と水電解装置を一体化した可逆セルを併設した水素貯蔵分散型電源システムが提案されている。従来のシステムでは単純な指数平滑法を用いてPV発電電力の急峻な成分を平滑化していたが,可逆セルの特性により十分な平滑効果を得ることができない問題があった。そこで,本論文では従来の指数平滑法を改良してより効率的な電力平滑化を行い, LFC領域の周波数成分を日中4.6 %,夜間27.4 %向上させられることを確認した。