電気学会全国大会講演要旨
7-090
配電線地絡点探査手法に関する基礎検討
◎児玉安広・高橋昌宏・渡辺雅人(東京電力)
配電線の地絡点探査は,時限式事故捜査器により特定区間に絞られ,その後,直流パルスを印加し作業員が電柱上で印加装置から地絡点へ流れる放電電流を磁界として検出することにより行っている。電柱上での作業が伴うことから多大な時間を要しているという実態にある。一方,近年,分散型電源への大量導入に対応するためにIT開閉器の導入が検討されており,これらを利用した配電線運用の高度化が期待されている。その一方策として,2か所以上でIT開閉器により地絡サージを検出し,その到達時間差で分岐点を特定する方法や,地絡波形の形状により地絡様相を把握(1)するなど地絡点探査時間の短縮が試みられている。 本稿では,立上りと末端のIT開閉器を利用して地絡時に現れる地絡電流の高周波成分に着目し,地絡様相によらず地絡点に至る幹線の分岐点を特定するための検討を行った。