電気学会全国大会講演要旨
7-108
静止写真に基づく大地への雷撃距離の一検討
◎津田翔太・道下幸志(静岡大学)・本郷保二(東北電力)・松井倫弘(フランクリン・ジャパン)
現在,高圧配電線の主たる事故要因は直撃雷となっており,その対策には直撃雷の発生頻度を正確に求めることが重要となる。直撃雷の発生頻度を求める際に,電気幾何学モデルを用いるが,その際に必要となる雷撃距離はr=AIb( A,bは定数)で表され,数種類の値が提案されている。本報告では,福島県白河地区で撮影された雷道の静止写真から雷撃距離を推定し,上式を用いて電流値を求め,同地区で同時観測された垂直電界波形から,帰還雷撃モデルとして伝送線路モデルを仮定して推定した電流値,及びJLDNの推定電流値と比較した。その結果,現在配電線への直撃雷の発生推定に用いられるr=10I0.65により求められた電流値に妥当性が見られた。