2-012
電気泳動によるエポキシ溶液中アルミナ粒子の挙動観察
◎下河内 侑・小迫雅裕・匹田政幸(九州工業大学)・北辻有貴・安岡孝倫・武井雅文(東芝)
電気エネルギー機器内部の設計電界を低く抑えるには、誘電率を空間的に傾斜させた傾斜機能材料を固体絶縁物として用いることが一部提案されている。その傾斜機能材料の作製手法として、強力な遠心力を用いてエポキシ樹脂中の無機充填剤の空間的密度に変化を持たせる事例がある。一方、電気泳動現象を用いて各種粒子を樹脂溶液中で適材適所に配置した後に硬化させて固体絶縁材料を入手することは、原理的には可能であるが実施例は少なく未確立な技術である。本研究では、電気泳動を用いた傾斜機能性絶縁材料の創製技術の確立を目指す。本報では、その予備的検討として、アルミナ粒子を分散させたエポキシ溶液に直流平等電界を与え、粒子の偏りを観察し、硬化剤の有・無、および粒子表面処理の影響を調査した結果を報告する。