2-019
植物油由来エポキシ樹脂の電力用モールド機器への適用に向けた硬化プロセスの最適化
◎大竹美佳・山下太郎・小川賢治・栗原二三夫・大塚尊裕(東光高岳)
環境負荷低減を目的として,バイオマス資源を活用する開発が,熱可塑性樹脂では積極的に取組まれている。一方,電力用エポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂では,そのような取り組みがあまりなされていない。そこで,環境負荷低減に貢献する電力用エポキシ樹脂の実現に向け,植物油由来エポキシ樹脂の課題であった硬化時間の短縮を試みた。主剤にエポキシ化亜麻仁油,硬化剤にノボラック型フェノール樹脂を用いることで,硬化時間をこれまでに検討した植物油由来エポキシ樹脂より50%短縮することができた。硬化物特性(耐サーマルショック性,機械強度,耐熱性)は一定の性能を有し,電力用モールド機器への適用の実現性を高めることができた。