電気学会全国大会講演要旨
2-021
高分解能型PEA法を用いたフィラー添加ポリイミド内の空間電荷分布測定
○熊岡賢祐・尾崎 徳・三宅弘晃・田中康寛(東京都市大学)
近年、多くの電気機器が普及し、機器の小型化・高性能化が求められている。そのため、これらの機器で用いられる数十マイクロメートルオーダの薄い絶縁材料の絶縁性能の向上が求められ、このような薄い絶縁材料の絶縁性、特に絶縁破壊に大きな影響を与える空間電荷分布を評価する必要がある。そこで、我々は、パルス静電応力法(PEA:Pulsed Electro-Acoustic)を用いた、測定試料の厚さ方向に対する位置分解能の高いPEA装置を開発した。今回はこの高位置分解能型のPEA装置を使用し、市販のポリイミドフィルムである25 µm厚のKapton® Hと特殊フィラーの添加により耐コロナ性を向上させた厚さ25 µmのKapton® CRの絶縁破壊時間、空間電荷分布の調査を行ったので報告する。