2-047
固化アルコール水溶液の交流絶縁破壊電圧のモル分率依存性
◎土屋龍平・村本裕二・清水教之(名城大学)
氷は極低温環境下において優れた電気絶縁性能を持っているが、その一方で製氷する際に電気的弱点となるボイドやクラックが生じやすい問題がある。この問題は、純粋な氷ではなく固化水溶液にすることで解消できると考え、水に溶解しやすいアルコールを用いた固化水溶液の交流絶縁破壊特性について検討している。これまで、低モル分率領域における絶縁破壊特性を測定し、その結果を報告している。今回はモル分率0.1を超える領域における破壊特性を測定し、過去の結果と比較した。その結果、1,3-プロパンジオールとプロピレングリコールではモル分率0.040、グリセリンではモル分率0.16において平均破壊電圧値が最大になることが分かり、それらのことから最適なモル分率はそれぞれ0.040と0.16近辺であると考えられる。